毎日新聞連載小説
津島佑子 作
井筒啓之 画
2009年5月18日
達夫の妹の理恵の話し。
「あのう、わたしが卒業したときは、
もう五年生と四年生しか残っていなかったんですよ。
というか、ずっと、わたしの学年の下には、
その二学年しかいなくて、上の学年が卒業していくと、
一年一年、学校がさびしくなって……、
わたしたちが卒業したあと、残りの五年生と四年生は
近くの小学校に分散して、それで、とうとう閉校になって、
……だから、わたしの学年があの小学校の、
最後の卒業生ということになっているんです。」
団塊の世代から下は急に人数が減ったみたいですね。
淋しいかんじの卒業式を描きました。